カレーは時間がたつと美味しくなると言われていますが、大量に作ることが一般的で、そのために残ることもよくあります。
ただし、鍋ごと何時間も放置すると危険です。
夏場では約2時間、冬場では暖房のない部屋であれば12時間ほどが常温保存の限度です。
しかし、できるだけ早めに冷蔵保存するよう心がけましょう。
今回はカレーの常温保存において、具体的な時間制限や安全な保存方法についてご紹介します。
カレーの安全性を保つために、保存に適した時間帯を知っておくことが重要です。
カレーを常温放置で何時間までなら食べられる?
カレーは夏季など暑い時期には、おおよそ2時間以内であれば、常温で保存しても問題なく食べることができます。
冬季であれば、暖房のない場所で約12時間、つまり半日までが常温保存の範囲です。
ただし、できるだけ早めに冷蔵保存することをおすすめします。
暑い季節は特に、常温での放置は極力避ける方が良いです。
カレーには食中毒の原因となるウェルシュ菌が繁殖しやすい条件が多く存在します。
ウェルシュ菌は酸素のない場所が好きな細菌で、じゃがいもやにんじん、玉ねぎなどにも付着していることがよくあります。
さらに、このウェルシュ菌は100℃の熱にも耐性がある芽胞と呼ばれる構造を持っているため、常温で保存しておいたカレーを再加熱しても殺菌することが難しいのです。
また、蓋をして保存することで酸素のない空間を作り、ウェルシュ菌の増殖を助長させることもあります。
一度ウェルシュ菌が発生すると、増殖し、カレーが傷んで食べられなくなるまでの速さは驚くべきものです。
既にウェルシュ菌が繁殖しているカレーを再加熱しても殺菌効果は期待できず、食中毒の原因となる可能性があります。
したがって、カレーを長時間常温で保存することは避けるべきであり、特に夏季は気温が高いため、ウェルシュ菌の発生が増加しやすいです。
30℃で保存した場合、6時間でウェルシュ菌が1gあたり10万個まで増殖するというデータもあります。
初夏や梅雨の時期など、気温が高くなる季節には特に、早めに冷蔵庫に保存するよう心がけましょう。
カレーは作った当日よりも一晩寝かせた方が美味しくなりますが、残り物を翌日に温めて食べる際も、常温保存の長時間が原因で既に細菌が繁殖している可能性があるため注意が必要です。
ただし、単に冷蔵庫に入れるだけでも細菌から守られるわけではないため、正しい保存方法を知ることが重要です。
カレーの安心な保存方法とポイント!
カレーはどうしても常温だと傷みやすいため、冷蔵保存すべきですが、正しく保存するには、以下の方法やポイントを押さえていきましょう!
カレーは粗熱を十分に冷ましてから冷蔵庫へ
保存する際には、まず粗熱を冷ますことが不可欠です。
極めて高温のままカレーを冷蔵保存すると、内部がしっかり冷えるまでに時間がかかり、常温保存と同様にウェルシュ菌の発生が懸念されます。
また、熱いままのカレー鍋を急いで冷蔵庫に入れると、冷蔵庫内の温度が上昇し、他の食材も影響を受ける可能性があります。
食材を損なわないためにも、カレーを保存する際はまず粗熱をしっかりと冷ますことが重要です。
鍋ごとではなくタッパーを活用し小分けにして保存する
カレーを鍋ごと保存すると、粗熱が冷めにくく、冷蔵庫のスペースも取られがちですね。
そこで、カレーを冷蔵保存する際は、複数のタッパーを用意して、それにカレーを入れて小分けにしてみましょう。
これにより粗熱も比較的早く冷め、冷蔵庫に収納しても場所をあまり取りません。
さらに、タッパーに入れておくことで、一晩寝かせて味がなじんだ美味しいカレーを食べる際に、電子レンジで手軽に加熱できるので、非常に便利です。
残ったカレーをそのまま鍋で温めるのは手間がかかりますが、タッパーに保存しておけば、レンジで簡単に温めて食べることができます。
時短を考えるなら、残り物のカレーは小分けに保存しておくのがおすすめです。
冷蔵保存している場合でも2~3日のうちに残ったカレーは食べ切ってしまう
たとえば十分に粗熱を冷ますことを心掛け、冷蔵保存していても、カレーは日がたつにつれて品質が低下してしまいます。
そのため、冷蔵保存したとしても、できるだけ早めに食べ切ることが大切です。2~3日以内には、残ったカレーを完食するように心掛けましょう。
カレーを早めに消費することは、安全な保存にとっても重要なポイントなので、その意識を持って行動することがおすすめです。
食中毒を予防するためにも、正確な保存方法を守りましょうね!
まとめ
カレーは、気温が高い夏場や梅雨の時期など、常温で約2時間程度、冬場ならば半日ほど保存することが可能です。
ただし、冬の寒い時期においてもカレーを半日間常温で保存したい場合は、暖房の効いていない部屋に置くことが条件です。
カレーの安全性と美味しさを確保するためには、しっかりと粗熱を冷ますことや、タッパーに小分けにして収納し、2~3日以内に食べきるように心掛けてくださいね。