6月の梅雨の季節において、家庭で洗濯乾燥機が非常に役立ちますね。洗濯乾燥機を活用することで、室内での洗濯物干しに伴う湿気や不快な臭いを気にする必要がなく、洗濯物、特にタオルは柔らかく仕上がります。
また、天候に左右されずに洗濯ができ、その利便性は非常に高いでしょう。しかしながら、最近は電気代の上昇も気になります。洗濯乾燥機の電気代も含まれます。
2022年7月22日に公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が設定した目安単価は、1キロワット時あたり27円（税込）から31円（税込）に上昇しました。
洗濯と乾燥を同時に行った場合、洗濯乾燥機の電気代は平均して1回あたり21～70円に及びます。この差異の背後には、洗濯乾燥機の種類による電気代の違いがあるからです。
洗濯乾燥機にはさまざまな種類が存在し、その種類に応じて電気代が変動するため、どの種類の洗濯乾燥機が最も経済的であるか、その詳細を今回は詳しく調査していきます。
洗濯乾燥機の1か月の電気代はいくら?
毎日の洗濯作業が日常の一部だからこそ、電気代について気になることでしょう。
それでは、早速、一般家庭で使用される洗濯乾燥機の電気代の平均について詳しく調べてみましょう。
洗濯乾燥機の1か月の電気代
一般家庭で使われる洗濯乾燥機の電気代は、洗濯と乾燥の両方を行った場合、平均で1回あたり21～70円程度になります。
ほとんどの家庭で日常的に洗濯を行うため、1か月（30日を基準として）で考えると、電気代は約6,000円から21,000円にも上ることになります。
では、なぜ電気代にこれほどの差が生じるのでしょうか？その理由は、洗濯乾燥機の種類と乾燥方法に関連しています。洗濯乾燥機には主に2つの種類と2つの乾燥方法が存在します。
この種類と乾燥方法を組み合わせることで、電気代に大きな影響が出ます。
洗濯乾燥機の種類は、縦型洗濯乾燥機とドラム式洗濯乾燥機の2つに分かれます。そして、洗濯乾燥機の乾燥方法は、ヒーター式とヒートポンプ式の2つがあります。
縦型洗濯乾燥機はヒーター式のみ、一方、ドラム式洗濯乾燥機にはヒーター式とヒートポンプ式の両方が存在します。
この文書では、洗濯乾燥機の電気代に影響を与える種類と乾燥方法についての詳細な説明を後で行いますが、まずは電気代が高くなっても便益のある乾燥機能について紹介しましょう。
乾燥機能があった方が便利な理由3つ
以下、乾燥機能が付いていることの便益について3つ説明いたします。
これにより、電気代を上回る価値を感じていただけることでしょう。
槽乾燥で洗濯槽の黒カビが抑制できる
多くの洗濯機には「槽乾燥」というオプションが用意されています。
この「槽乾燥」コースを活用することで、洗濯槽内の黒カビの発生を抑制し、清潔な槽を保つことができます。
洗濯槽に黒カビが発生してしまうと、取り除くのが非常に手間がかかります。その前に発生を予防できるのは非常に便益ですね！
気象条件の影響を受けずに洗濯ができる
最近、雨だけでなく花粉や黄砂など、洗濯物を屋外で干せない日が増えていますね。
こうした状況で都度洗濯を中断すると、洗濯物の量が積み重なり、対処が難しくなります。
しかし、乾燥機能が備わっていれば、花粉シーズンや梅雨、台風、日照時間の少ない冬でも、気にせずに洗濯と乾燥を行うことができます。
洗濯物を干す手間が省ける
洗濯乾燥機を使用する際、洗濯物を干す手間を省くことは家事の効率化において極めて重要なメリットと言えるでしょう。
近年、共働きの夫婦が増えていますが、仕事に育児、家事に忙しい毎日の中で、洗濯物を干す時間を節約できることは非常に大きな助けになります。
さらに、子供が翌日に必要な体操服やエプロンなどがある場合でも、乾燥機能を活用すれば、焦らずに済ませることができます。
タイプ別洗濯乾燥機の電気代の比較
さきほど、洗濯乾燥機には縦型とドラム式の2つのタイプ、そしてヒーター式とヒートポンプ式の2つの乾燥方法が存在することを述べました。
今度は、これら2つのタイプおよび2つの乾燥方法をそれぞれ詳しく比較してみましょう。
縦型洗濯乾燥機とドラム式洗濯乾燥機の比較
洗濯乾燥機には、縦型洗濯乾燥機とドラム式洗濯機の2つの異なるタイプがあります。
縦型洗濯乾燥機は、水流を使用して洗浄する洗濯機の一種で、衣類同士をこすり合わせることで頑固な汚れにも効果的な洗浄力を備えています。
ただし、縦型洗濯乾燥機を使用すると、衣類が縦に積み重なるため、乾燥には時間がかかるという傾向があります。
それに対して、ドラム式洗濯乾燥機は、内部構造により衣類が効率的に重ならず、乾燥が迅速に行えるため、優れた乾燥力を備えています。
電気代の点でも、縦型洗濯乾燥機に比べてドラム式洗濯乾燥機の方が経済的です。さらに、水の使用量も少なくて済むのが特徴です。
現在の洗濯乾燥機は、洗浄力に大きな違いがないとされています。そのため、電気代だけでなく水道代も考慮に入れると、ドラム式洗濯乾燥機がおすすめです。
ヒーター式とヒートポンプ式の比較
ドラム式洗濯乾燥機は、優れた乾燥能力を持つ洗濯機で、ヒーター式とヒートポンプ式の2つの異なる乾燥方法が存在します。
ヒーター式の乾燥機は、洗濯機内で昔から使われている方法です。この方式では、ヒーターを使って高温の熱を発生させ、それによって洗濯物を乾燥させます。
このプロセスはドライヤーの動作と同じようなもので、洗濯物をカラッと仕上げることができます。しかし、ヒーター式は高温の熱を使用するため、洗濯物が縮みやすいというデメリットがあります。
また、この方式は縦型洗濯乾燥機にしか搭載されておらず、ドラム式洗濯乾燥機では使用されていません。
一方、新しい技術として広まりつつあるのがヒートポンプ式の乾燥方法です。ヒートポンプ式は大気中の熱を集め、それを使って洗濯物を乾燥させる仕組みです。
ヒーター式が80℃前後の高温熱を使用するのに対し、ヒートポンプ式は60～65℃の低温熱を利用するため、洗濯物が縮むのを防ぎ、電気代も節約できます。
このエコ技術は、少ない電力で効率的に熱エネルギーを利用する方法として注目されています。さらに、ヒートポンプ式では冷却水を必要としないため、水道代も節約できる利点があります。
タイプ別洗濯乾燥機の電気代の比較
以下は、縦型洗濯乾燥機（ヒーター式）、ドラム式洗濯機（ヒーター式）、およびドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）の洗濯と乾燥の各部分における1時間あたりの電気代の比較を示す表です。この表を使うことで、異なる洗濯乾燥機を簡単に比較できます。
電気代は次の方法で計算しました。 1時間あたりの消費電力（W） ÷ 1000 × 電気料金単価（円/kWh）
電気料金単価は地域、電力会社、契約プランによって異なりますが、今回は公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会が定める目安単価、31円/kWh（税込）を使用しています。
| 洗濯乾燥機の種類 | 乾燥方法 | 消費電力の目安 | 電力代の目安（1時間） |
|---|---|---|---|
| 縦型洗濯乾燥機 | ヒーター式 | 洗濯のみ: 495W | 15.3円 |
| 乾燥のみ: 1220W | 37.8円 | ||
| ドラム式洗濯乾燥機 | ヒーター式 | 洗濯のみ: 185W | 5.7円 |
| 乾燥のみ: 1135W | 35.2円 | ||
| ドラム式洗濯乾燥機 | ヒートポンプ式 | 洗濯のみ: 195W | 6.0円 |
| 乾燥のみ: 1050W | 32.6円 |
この表から、洗濯と乾燥の両方を行う場合、ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）が最も電気代が安いことが分かります。
ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）の購入価格は他の洗濯乾燥機よりも高いかもしれませんが、長期的に見ると毎日の電気代の節約になります。
電気代の節約を考えると、ドラム式洗濯乾燥機（ヒートポンプ式）の購入は検討に値するかもしれません。
洗濯乾燥機の電気代の節約方法
洗濯乾燥機には縦型洗濯乾燥機とドラム式洗濯機の2つの種類があり、また、ヒーター式とヒートポンプ式の2つの乾燥方法が存在します。
この中で、ヒートポンプ式の洗濯乾燥機が最も電気代が安いことが分かりました。
では、洗濯乾燥機の電気代を節約するための方法はあるのでしょうか？どの洗濯乾燥機でも適用できる、電気代を節約するための共通の方法を5つご紹介します。
1度に乾燥する衣類の量を減らす
洗濯乾燥機を使う場合、乾燥させる衣類の量を調整することが大切です。
たくさんの衣類を一度に入れすぎると、乾燥に時間がかかり、電気代が高くつく可能性があります。
さらに、完全に乾かず、生乾きのままだったり、シワができたりすることもあります。洗濯乾燥機を効率的に使用して電気代を節約する方法の1つは、指定された量を守ることです。
乾燥前に十分に乾燥させる
洗濯物を乾燥させる前に、適切な脱水を行うことも電気代を節約する方法の一つです。
十分に脱水しないと、乾燥には時間がかかり、電気代が無駄に増えてしまい、乾燥時間の増加は電気料金の増加につながります。
電気代の節約の秘訣は、適切な脱水です。ただし、脱水しすぎると衣類が傷む可能性もあるため、注意が必要です。
洗濯乾燥機の稼働させる時間帯を考える
オール電化住宅向けのプランには、夜間の電気料金が割安なオプションが多いです。
夜間の電気料金が日中よりも安いため、この時間を利用して洗濯乾燥機を動かすことで電気代を節約できます。
通常、乾燥には3～4時間かかりますが、これを夜間に行えば、朝には洗濯物が仕上がっています。この方法は家事の効率向上にもつながりますが、洗濯乾燥機の騒音が気になることもあるでしょう。
したがって、近隣への配慮も忘れずに心がけましょう。
定期的なフィルター掃除
洗濯乾燥機のフィルターの清掃は重要です。
フィルターにほこりがたまると、洗濯乾燥機が効率的に機能せず、電気代の無駄となります。
したがって、おおよそ2週間ごとにフィルターの清掃を行うことが節約の鍵となります。
電気代の契約プランの見直し
今は、多くの電力会社が提供する契約プランが豊富にあります。
電力会社や契約プランの見直しは、電気代を節約する重要な方法です。より経済的な電気料金プランや、ライフスタイルに合った契約プランを選ぶことが肝要です。
たとえば、夜間の電力料金が安いプランは、昼間外出して夜に家に帰る人にとって最適です。
Webサイトなどで電気料金をシミュレーションできる場合もあるので、複数の電力会社や契約プランを比較し、最もコスト効率の良いプランを見つけることができます。
洗濯乾燥機の使用において、洗濯物の量や脱水時間に注意したり、電気料金の契約プランを見直したりすることは些細なことかもしれません。
しかし、洗濯乾燥は日常的に行う作業であり、毎日の積み重ねによって電気代を大幅に節約できる可能性があるでしょう。
まとめ
洗濯乾燥機の電気代は1回あたり21〜70円で、月間に換算すると約6,000円から21,000円になります。
洗濯乾燥機には縦型とドラム型の2つの種類、そしてヒーター式とヒートポンプ式の2つの乾燥方法があり、ヒートポンプ式の電気代が安いことが分かりました。
洗濯乾燥機の電気代節約方法には、衣類の量、脱水時間、フィルターの掃除、使用時間帯、電気料金の契約プランの見直しなど、主に5つの方法があります。
今回、洗濯乾燥機の電気代とその節約方法について調査しました。皆さんもぜひ試してみて、電気代を節約しましょう！
